2027年バレンタイン販売へ。エクアドルショコラを使った生菓子・焼き菓子を企画・試作し、「Toshi Yoroizuka」オーナー鎧塚俊彦シェフにプレゼン

このエントリーをはてなブックマークに追加

2026.09.07東京大阪

授業/特別講師/講演会

DSC_7677.jpg

2027年2月14日、集大成イベント「卒業制作展」が開かれます。

そこに並ぶ商品の開発は、半年前の2026年7月に、すでに始まっていました。

DSC_1077.jpg

DSC_1046.jpg

審査するのは、「Toshi Yoroizuka」オーナー・鎧塚俊彦シェフ。問われるのは美味しさだけでなく、外部会場での販売を想定した「商品」としての総合力です。

グランパティシエ専攻2年次は4班に編成され、全商品にエクアドル産ショコラを使用することが求められています。

DSC_7126.jpg

今回フォーカスしたのは、Cチームの神原愛音さんと石川直樹さん。神原愛音さんは1年次の最終販売実習でリーダーを務めました。その際に、「原価が抑えられる」とサブレシューの企画・販売を経験。今回の商品開発にも生かされています。石川直樹さんは「商品開発をする際は、『Toshi Yoroizuka』ブランドとして販売することから逆算し、パティスリーらしさを考えました。奇をてらわずにシンプルなメニューでありながらも、エクアドルショコラの風味や美味しさを感じられる設計です」と語ります。

DSC_7070.jpg

【1. 王道で幅広い層を狙うAチーム(金子さん、八塚さん、井上さん、徳元さん)】

最初にシェフの前へ置かれたのは、生菓子「ショコラ・バナーヌ」(1個700円)。シャンティ、バナナムース、ショコラムース、エクアドルショコラ、パータシュクレを重ねた一品です。

DSC_7195.jpg

DSC_7461.jpg

金子さん「親しみやすいチョコバナナを、高級感のある生菓子に仕立てました。

バナナはキャラメリゼし、パータシュクレにアーモンドダイスを加えて食感を出しています。前回『ムースがやわらかい』『食感が足りない』とアドバイスをいただいたので、なめらかさを損なわない程度にゼラチンを足しました」

鎧塚シェフ「王道の組み合わせですが、非常にまとまっていておいしいです。アーモンドダイスはもう少しローストすると、うま味が出るかもしれません」と評価します。

DSC_1163.jpg

続いては、焼き菓子の「ジュネス」(1箱2,500円)。2色のガレットブルトンヌ(※)の中に、エクアドルショコラとフランボワーズコンフィチュールを閉じ込めました。

金子さん「焼成時間をのばし、よりザクザク感が楽しめる設計です。電子レンジで温めると中のショコラがとろけるので常温でも温めても楽しめます」と、落ち着いて語ります。

【2. エクアドルショコラの魅力を多面的に伝えるCチーム(神原さん、中島さん、高野さん、石川さん、宮本さん)】

1品目は、「甘いひと時に小さな旅を」をテーマにした生菓子「サントゥール」(700円)。エクアドルで生産されるコーヒーに着想を得て、コーヒーとチェリーを合わせた一品です。口に運ぶ鎧塚シェフの姿を、神原さんたちはじっと見つめます。

DSC_1062.jpg

鎧塚シェフ「生地もいいし、とても美味しい。でも塩が気になります。塩には、アクセントとして入れる場合と甘さを引き立てたいときに使う場合がありますが、なぜ入れましたか?」

神原愛音さん「プラリネを入れているので、甘さを引き立たせるために入れました」

と、迷いなく答えます。重ねてきた準備が、堂々とした受け答えににじみます。

DSC_7157.jpg

2品目は、「禁断の恋」がテーマのシュークリーム「タンタシオン」(1個300円)。

クッキーシュー生地に、バルサミコ酢を少量加えたベリージュレ、ビターなディプロマットクリーム、カカオニブ、ピンクペッパーを合わせました。

チームメイト・中島さんが、「『トシ・ヨロイヅカ』に訪れる上品なマダムが経験してきたであろう、甘酸っぱくほろ苦い恋を表現しました」と企画意図を語ります。

DSC_1133.jpg

鎧塚シェフ「面白い着眼点ですね!クッキーシューのサクサク感も残っています。チョコレートの風味が後ろの方にいっている気がするので、もう少し強くしてもいいかもしれません」

DSC_7189.jpg

「トリオヒア・デ・カカオ」(3個900円)は、レーズンの凝縮した甘みと酸味を、フルーティーな余韻を持つエクアドルカカオに重ねた3種のレーズンサンド。

DSC_7407.jpg

ジュニパーベリーなど、それぞれに異なるスパイスを使い食べ比べも楽しい構成。一口食べて、うなずく鎧塚シェフ。「うん、味はいい。レーズンを茹で戻して、お酒に漬けることは考えましたか?」

石川直樹さん「お子様も来場するイベントですので、お酒はできるだけ使わないレシピで考えています」と、意図を説明します。

DSC_7444.jpg

鎧塚シェフ「なるほど。また、包装の箱はオリジナルを想定していますか?仮に販売個数が20個だとすると、包装資材を扱う業者さんは相手にしてくれません。産学連携では、お菓子の企画だけでなく、販売する際の包装や日持ちも現実的に考える必要があります」と、プロの視点でフィードバックします。

【3. 「宝石仕立て」のDチーム、アレルギー対応のBチーム】

続いて、島田さん、土田さん、灰原さん、塩田さん、大谷さんによるDチームは、「宝石仕立て」をテーマに、紫芋でアメジストを表現したムースケーキ「ヴィオレ・エクラン」(690円)、「大切な人に贈る小さな宝石」がコンセプトのショコラカヌレ「ビジュ」(1個400円、3個1,100円)を提案。

DSC_7171.jpg

「アレルギーを気にせず楽しめるスイーツ」をテーマに掲げた春山さん、小松さん、田村さん、菊谷さんのBチームは、エクアドルショコラにアールグレイを組み合わせたキューブ型ケーキ「ノワレア・ルージュ」(900円)、3層の豆乳クリームチーズケーキ「ショコマージュ」(600円)、ライスパフバー「リ・ノワール」(3個1,500円)を発表。

DSC_7163.jpg

【4. 「菓子屋としての基礎を身につけて」】

張り詰めた空気の中で、すべてのプレゼンテーションが終わりました。

DSC_7624.jpg

メンバーたちを前に、鎧塚シェフは「商品を考えるときに、コンセプトやストーリーはとても大切です。ただし、無理をすると言葉がすべってしまいます。どんな言葉で、どんな表現をしたとしても、美味しいお菓子を作るという『基礎』は変わりません。これからの時代を作るのは皆さんです。菓子屋としての基礎、技術を身につけてください」とエールを送ります。

シェフの言葉を、一言も逃すまいと書きとどめるメンバーたち。

味わい、パッケージ、販売方法まで——「商品」としてのクオリティを高めるブラッシュアップは続きます。

 

 

※フランスではバターを使った分厚いお菓子は「パレ・ブルトンヌ」と呼ばれますが、本記事では、在校生メンバーのプレゼン資料を参考に表記します。

※文中の価格はすべて想定販売価格(税込)。

前の記事を見る

よくある質問

オープンキャンパス2018

Instagramバナー

TikTok

バンタン国際製菓カフェ和洋調理学院

イベント情報