シェフパティシエとは?他のパティシエとの違いや年収を解説

職業詳細

ケーキやスイーツなどの洋菓子を作る職人・パティシエは、日本でもすっかり定着し、広く知られている職業です。

そして、パティシエの中でも、「シェフパティシエ」をご存知ですか?シェフパティシエとは、そのお店のパティシエ全体を総括する最高責任者です。そのため、一般的なパティシエとは仕事の範囲が変わってきます。

そこで今回は、シェフパティシエとパティシエとの違いや仕事内容、年収などについて説明します。

 

パティシエとは

「パティシエ(patissier)」とは、フランス語で「菓子職人」「ケーキ職人」を意味します。フランスでは国家資格が必要で、ドイツではマイスター制度が導入されているほど重要な職業です。 

パティシエの歴史は古く、1440年にはフランスの身分規定の職業のひとつとなっていました。それ以前には、カトリックの教会などで使う特別なパンや焼き菓子を作っていた職人のことを「パスティシエ」と呼んでおり、やがて「パティシエ」と言われるようになったといわれています。

日本では2000年前後から「パティシエ」という言葉が使われるようになり、主に「スイーツ」や「デザート」を作る職人を指します。

 

シェフパティシエとは

パティシエには役割別に種類があり、中規模以上のパティスリーには「シェフパティシエ」がいます。シェフパティシエは、組み立てから仕上げまで、デザートに関するすべてを取り仕切る製菓長です。メニュー決めから創作はもちろん、作業工程の管理なども行います。

また、材料の発注、原価や売上の計算、新商品の企画やスタッフのシフト管理など、お店のパティシエを全体統括する最高責任者です。

 

シェフパティシエになるには

シェフパティシエは、パティシエたちのトップとしてそのお店を任される重要なポジションです。

お菓子作りすべてにおける高い技術はもちろん、商品開発や売上管理、スタッフの育成など仕事内容は多岐に渡ります。

そのためシェフパティシエになるには、様々な経験を積み、製菓技術はもちろん、管理職として幅広い知識と能力を備える必要があります。

 

シェフパティシエの仕事内容とは

お菓子作り

まず第一の仕事は「おいしいお菓子を作ること」です。そのお店の伝統となる変わらぬ味を求めて、また季節ごとの新作を楽しみに訪れるお客様もいるでしょう。

多くのお客様に満足していただける商品を、シェフパティシエは高い技術とセンスで誰よりも早く、丁寧に、効率よく作りあげる技量が必要です。

 

新商品の開発

季節や流行、客層などのリサーチを行い、新商品の開発を行います。材料選びから創作、価格設定まで総合的に作り上げます。

センスや根気のいる作業ですが、お客様に喜んでいただき、お店が繁盛していくのはシェフパティシエとしてやりがいであり、腕の見せどころといえるでしょう。

 

材料の発注・管理

シェフパティシエは、その経験と技術を信頼され、材料の発注や管理を任せられることもあります。商品に見合った最高の食材をどこからどれくらい仕入れるのが良いのか、またそれらを無駄なくどのように保存・管理するのかを一貫して担当します。

価格や売上との兼ね合いなど難しいこともありますが、日々現場でたくさんの商品を作っているからこそ、材料となる素材の良し悪しが判断できるようになります。

 

スタッフの育成・管理

各工程を分業するパティスリーでは、それぞれのスタッフレベルを高く保ちながら商品を作ることが必要です。

シェフパティシエ一人が有能であっても全体のレベルが高くなければクオリティの高い商品は作れません。そのため、一人ひとりの長所や短所を見抜き、たくさんチャレンジをさせ、失敗したときにはフォローしてスタッフの成長を支えます。

 

全体の管理

部下のミスやイレギュラーなどトラブルがあればシェフパティシエが責任をとることもあるでしょう。また、自信を持って作り上げた商品の売上が上がらないこともあるかもしれません。

シェフパティシエはお菓子を作るだけではなく、そのパティスリーの全作業工程の責任を負うとても大切な仕事です。

しかし、トラブルはどの職場でも起こり得ることです。シェフパティシエとして、製菓のスキルはもちろん、冷静な思考と判断力を養うことも必要でしょう。

 

シェフパティシエに関する資格とは

シェフパティシエになるために、資格は必要ありません。

資格よりも、パティシエとしての経験や実績が何より重要です。資格の取得を検討する前に、まずは現場での仕事を積み重ねることを最優先で考えましょう。

経験や実績が豊かになってきたら、自分の技術や実力がどの程度のものなのかをチェックするために、これから紹介する資格にチャレンジしてみるのもいいでしょう。

しかし、資格取得のために時間を割くよりも、経験や実績を積んで自らのスキルアップに励むほうがシェフパティシエになるための近道であることは覚えておいてください。

くれぐれも、資格取得が目的にならないように注意しましょう。

 

製菓衛生士

「製菓衛生士」とは製菓衛生師法により定められた国家資格です。2年以上の実務経験者に受験資格があります。また、1年以上製菓専門学校に通い、必要な知識と技術を習得した人も受けられます。

試験内容は、衛生法、食品学、栄養学などの筆記試験と、製菓理論及び実技試験が行なわれます。

 

菓子製造技能士

「菓子製造技能士」も国家資格です。2級は中級者向け、1級は上級者向けとランクが分かれています。

受験資格は、2級は2年以上または製菓専門学校を卒業した人。1級は実務経験7年以上の人です。

なお、2級に合格していれば、合格後2年の実務経験で1級にチャレンジできます。

試験内容は、洋菓子と和菓子で異なり、学科及び実技試験があります。

 

 

シェフパティシエの年収とは

気になるパティシエの年収とはいったいどれくらいなのでしょうか?

新卒パティシエの初任給は一般的に15〜18万円、年収として200万円台前半が相場となっているようです。

パティシエ全体としては平均年収300万円前後。シェフ、スーシェフの場合でも350万円前後(月給30万円前後)が上限になることか多いといわれています。

また、上場企業のパティスリーや、大手ブライダル企業などのシェフパティシエになると、年収500万円程度にまで昇給することもあるようです。

しかし、これらは店舗の規模や営業形態により異なりますので、あくまで目安として参考にしてください。

業界として特に高い給料を得られるとは言えないパティシエですが、憧れの世界で働いて得られる給料は何事にも変え難い喜びであるといえるでしょう。

また、パティシエとして独立して自分のお店を出したり、ブランドを立ち上げたりして成功した場合は、年収が大きく跳ね上がることも夢ではありません。

 

シェフパティシエの就職先とは

パティシエの就職先は主に下記のようなところとなっています。

 

・パティスリー

・結婚式場

・ホテル

・カフェ

・お菓子メーカー

・料理教室

 

パティシエが働くお店は年々増加傾向にあるため、活躍できる場も多く、需要が高まっているといえるでしょう。

また、中規模以上のパティスリーやホテルなど、ある程度の人数のパティシエが在籍する職場に、製菓長としてすべてを取り仕切るシェフパティシエがいます。

 

シェフパティシエを目指すなら専門学校がおすすめ

おいしいだけでなく、見た目も美しいお菓子を作り人々を幸せにするパティシエは、子どもの「なりたい仕事ランキング」でも上位に入る憧れの職業です。

パティシエの長であるシェフパティシエを目指すなら、専門学校で学ぶことをおすすめします。

専門学校には、学ぶ人のレベルに合わせたカリキュラムが用意されていることはもちろん、講師による添削でより早く確実にスキルアップできます。

また、同じ夢や目標を持った仲間達と切磋琢磨しながら学ぶことができるため、モチベーションを保ちやすいうえ、人間力が高められたり、人脈を得られるメリットがあります。

 

シェフパティシエを目指すならこのコース

レコールバンタンでは、シェフパティシエを目指すための専門コースを3つご用意しています。

「プロになるにはプロに学ぶ」という理念のもと、現役プロの講師陣から高度な技術や最先端のレシピを学ぶことができます。

少人数クラス制、実習80%以上の授業で、お菓子作りの全行程と理論を基礎から効率よく習得できるのが特徴です。

また、製菓以外にもドリンクの知識から店舗経営まで飲食業界について幅広く学ぶことができ、海外研修や就職サポートも充実しています。

 

 

・【2.5年制週5受講】グラン パティシエ学部

 https://www.lecole.jp/faculty/grandpatissier/course/course1.php

・【2年制 週5日受講】パティシエ専攻

 https://www.lecole.jp/faculty/patissier/course/course2.php

・【2年制 週3日受講】WSパティシエ専攻

 https://www.lecole.jp/faculty/patissier/course/course3.php

・【1年制 週3日受講】パティシエ&ベーカリーコース

 https://www.lecole.jp/faculty/patissier/course/course4.php

 

この職業を目指すならこのコース

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