シェラトン都ホテル東京 シェフパティシエ山本 健シェフが教える"ケークショコラサレ"のポイントとは?

このエントリーをはてなブックマークに追加

2019.09.09東京

授業/特別講師/講演会

レコールバンタンの2年制のクラスは、入学から9月までの半年間は総合基礎科といって、調理・ドリンク・製菓など幅広い授業を受けて10月から専攻を決められるカリキュラムが特徴です。

今回は、10月からパティシエ専攻になる、2年制1年次の授業をレポートします!

 

お招きしたのは、シェラトン都ホテル東京 シェフパティシエ山本 健 シェフ

 

<山本健シェフPROFILE>

2005年 ワールドチョコレートマスターズ2005日本代表、2009年 クープ・デュ・モンド ドゥ・ラ・パティスリー2009日本代表、2013年 オキナワ マリオット リゾート&スパ シェフパティシエに就任、2019年よりシェラトン都ホテル東京 シェフパティシエとして活躍。

 

0021_85D_3019.jpg

 

山本シェフ 「”ケークショコラサレ”を一人ひとつ仕上げてもらいます。このレシピを選んだのは、シンプルですが、製菓の基礎をおさえるのにピッタリだから」

という理由なのだそう。

 

0011_85D_2997.jpg

 

<ケークショコラサレの作り方>

1.バターを常温(25℃)にしておきます。

2.バターを砂糖に加えて、ハンドミキサーで混ぜます。

3.卵もあらかじめ常温にしておき、4〜5回に分けながら2と合わせます。

4.薄力粉を1/3ほどボールに入れ、ハンドミキサーで混ぜてつなぎます。続いて残りの粉も加えて混ぜます。

5.あらく刻んだチョコレートとラムレーズンを生地に加えて軽く混ぜます。

6.食用加工油脂のスプレーを型にふきつけます。この油は、型紙がはがれないようにするため。

 

0014_85D_3001.jpg

 

「ここで、型に生地を流し込みます。なぜ、真ん中を少しへこませていると思う?」と、学生たちに問いかける山本シェフ。

「……火が入りやすくするため?」と自信なさげに答える学生に

「そうです!火は、はしっこから順々に入りますよね?真ん中を薄くすることで均一に火が入りやすくなるんですよ」と丁寧に教えます。

 

0032_85D_3037.jpg

0163_85D_3360.jpg

 

また、「もしも生地が余っても使い切ってくださいね。酪農家さんをはじめ、おいしく食べてほしいという想いで一生懸命食材を作ってくれた人たちがいます。商品にならないくらい少量なんやったら、自分たちで焼いて食べたらいいです」と、食材との向き合い方を伝えます。

 

型に流し込んだら、オーブンへ。

学生 「オーブンで何分くらい焼きますか?」

山本シェフ 「オーブンの種類にもよりますね。40分のときもあるし、50分、60分のときもあります」

 

0025_85D_3024.jpg

 

デモのあとは、学生たちも早速調理に入ります。

一人人製品、最初から最後まで責任をもって制作するのがレコールバンタンのスタイル!

 

0044_85D_3060.jpg

0054_85D_3091.jpg

 

素材を合わせるときにポイントとなるのが『温度』。

このため、学生たちはこまめに温度を測りながら進めていきます。

 

温度もですが、調理時間も意識しなくてはなりません。

「仕事はチームプレイだよ!声を掛けあって!」と山本シェフ。

学生 「はいっ!」

 

0061_85D_3101.jpg

0065_85D_3113.jpg

 

「場所は広く使えているほうが、失敗しづらいよー!ふきんもビシッとできている?格好いい環境で仕事ができているか意識して」と、山本シェフからこまめに声掛けされるので背筋がシャンとします。

こうして、テキパキと仕事を進め、学生たちも生地をオープンに入れることができました。

 

0052_85D_3086.jpg

0069_85D_3123.jpg

 

そして、いれかわるようにシェフのケーキが焼き上がりました!

焼き上がったケークショコラサレを型から取り出し、表面にラムシロップを塗っていきます。

 

山本シェフ 「温度差があるからこそ、生地にしみこんでいきます。なので、もしもシロップをつけるのを忘れてしまったら、焼きたてでなくともシロップを温めればしみ込んでいきます。

最後に、生地にハケの毛が付いていないか注意して見てください!」とアドバイス。

常温になったら、冷蔵庫で1日ねかしても美味しくいただけます♪

 

0093_85D_3175.jpg

0083_85D_3153.jpg

 

 

そして、”タルトショコラフランボワーズ”のデモンストレーションも行いました。

 

ここでも、コンフィチュールフランボワーズを作る際「なぜ、あらかじめジャムベースと砂糖を冷凍フランボワーズに入れておいたか分かる人?」と質問する山本シェフ。

「ジャムベースやペクチンは、温度が高い状態で入れるとダマになりやすいです。なので、自分は温度が低いときから入れるようにしています。これは自分の経験から編み出した手法です」と、一つひとつの工程の理由を説明し、理解を深めていきました。

 

0170_85D_3375.jpg

0150_85D_3327.jpg

 

山本シェフ 「自分の仕事が、工程ごとに何分かかるのかを把握しておきなさい。すると、先輩に呼ばれても『あと何分で終わります』と答えることができます。いいチームが築ければ、それだけ生産性が高まりますよ」と、アドバイス。

 

また、ホテルパティシエの魅力については「これから披露宴をあげられるお客さまと一緒にウエディングケーキを作っていくことができます。希望のイメージをうかがったり、ケーキの味見をしてもらったり、こうした仕事はホテルパティシエならではの醍醐味だと思いますね」と、未来のパティシエたちにメッセージを送りました。

 

0147_85D_3322.jpg

 

しっかりとした基礎があってこそ、人生の最高の瞬間を彩るスイーツを作れるようになるんですね。山本シェフ、ありがとうございました!!

次の記事を見る

前の記事を見る

よくある質問

オープンキャンパス2018

Instagramバナー

TikTok

イベント情報