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2022.09.04東京
イベント
2023年4月、レコールバンタンに、新しい学部が誕生します
「調理&フードブランドプロデュース学部(2年制/3年制)」は、一つ星レストラン「sio」鳥羽周作シェフが学部長を務めます。
鳥羽シェフが提唱する「5味+1」の理論に基づき、美味しい料理を作る技術だけでなく、
SNSを活用したプロデューススキルも磨く、時代に即したカリキュラムが特徴です
鳥羽シェフ「新しい学部を作ったのは、コロナウイルスの影響もあり大きな変革が求められる中で、
料理業界で活躍できる人材が少なくなってきていると感じたからです。
入学したら、論理的な思考で料理してほしいと思います。例えるなら、『9時に箱根に来てね』ということは決まっていて、
行き方は何でもいいと思うので『考える力』を駆使して臨んで欲しいです。
ただ言われたことをこなすのではなく『なぜ?』と考えながら調理していくと、考えない人と比べてめちゃくちゃ差が出ます.」
<星つきレストランシェフの名前、知っている?>
鳥羽シェフ「星つきレストランのシェフで知っている人はいますか?
僕はYouTubeをやっていて登録者数34.4万人、Instagram、Twitterなどを合わせると総フォロワー数は70万人になります。
スクールを卒業して、急に自分をプロデュースするといっても難しいので、今の時代に合った発信の仕方もきちんと授業で教えるべきだと思っています!」
さて、本日学ぶメニューは2品
サラダと、「大好きなすき焼きと、ご褒美メニューの焼き肉を一度に味わたい」という想いから生まれたシグニチャー「牛肉のすき焼き風焼き肉」
まずは、「牛肉のすき焼き風焼き肉」に使う黒ニンニクピューレを仕込みます!
鳥羽シェフが、コペンハーゲンのレストランで感動し、教えてもらったというソース!
鶏のブロード(出汁)で黒ニンニクを柔らかく煮たら、イカスミペースト、ハチミツ、卵黄を入れブレンダーでなめらかにし、
仕上げにグレープシードオイルを入れてツヤを出します。
鳥羽シェフ「黒ニンニクのマヨネーズを作る感覚です」
続いて、サラダ用ドレッシングを作ります。レシピは、ホワイトバルサミコ酢70g、ハチミツ10g、オリーブオイル60g、塩、胡椒適量とシンプル
デモなのでボウルで混ぜていますが、自宅で作るなら100均のディスペンサーに材料を入れてシェイクするだけでも良いそう
<「なんとなく」禁止。意図をもってサラダを作ろう>
鳥羽シェフ「次に、サラダに使う野菜をカットします。キュウリやラディッシュなど水分がある野菜は、
口の中で噛んだときに水分がはじけるカットにした方が美味しいです」と言い、受講生に薄切りにしたキュウリと、乱切りにしたキュウリを食べ比べてもらいます。
また5味を構成する「苦味」の要素・トレビスは見た目にも鮮やか!
甘味の要素として、マスカット、グレープフルーツ、キウイなどの果物を加えると、重層的な味わいに
鳥羽シェフ「ドレッシングをかけたら、3回くらい全体を混ぜて。このときに、混ぜ過ぎないこと
たくさんかかっているところもあれば、そうでないところもあっていいです。単調な平原を歩くようなサラダにしないで」とアドバイス
お皿に盛りつけたら、ナッツ、スパイス、ドライフルーツをかけ、エディブルフラワーとすりおろしたチーズで仕上げます。
鳥羽シェフ「ここまでのデモを見て、受講生の皆さんからは『トレビスの代わりにルッコラにしてもいいですか?』とか、そういった質問や意見を期待します
レシピ通りにこなすことが大切なのではなく、自分が明確な理由を持って作れているかどうかを重視します」と、“考えながら”調理する大切さを説きます
<「牛肉のすき焼き風焼き肉」を調理する>
鳥羽シェフ「次に、和牛うちももを調理します。みんなは、どんなお肉の焼き上がりが好きですか?
調理する前に、そもそもどういう仕上がりイメージを持っているのか、出来上がったときのイメージと合っているかどうかを検証することが重要です。
外がカリカリで中が柔らかい仕上がりか、外も中も柔らかい仕上がりがいいのかを考えます」
<温かくて肉汁が出ない、この二つの両立ができると理想!>
鳥羽シェフ「切った瞬間に肉汁がバーっと出てしまう状態は、レストランとしてはふさわしくありません。
今回は、色はロゼ、切ったときに肉汁が出ず、温かい状態を目指します。
レストランでは、肉をベストな状態で提供するため、じっくり火を入れている間に、コースで料理を出していきますよね?
時間がかかるので、単品で頼むと『40分ほどお時間いただきます』と言われるのは、こういった理由からです」
まず、肉表面をフライパンで焼きます。側面にも焼き色をつけたらパイ皿にのせてオーブンへ。
2分加熱したら、オーブンから取り出し4分待ちます。「2分焼いて、4分休ませる」セットを3回ほど繰り返します。
休ませるときは、保温のためボウルをかぶせても◎
鳥羽シェフ「先に塩を振る“先塩派”と“後塩派”がいますが、僕は先塩派です。焼くことで塩の角が取れて、まろやかな味わいになります」
牛肉を軽く押して、表面が戻ってくるようになったら火が入ったサイン
フライパンで焼き色を付けたら、特製焼肉タレを入れて火を止めます。
網に乗せて焼き、表面に3~4回、焼肉タレを塗ります
カットしたら……
お皿に盛り、先ほどの黒ニンニクピューレ、すき焼きタレの泡をあしらい、付け合わせに「椎茸煮のすき焼き風」を添えて、できあがり
シェフのデモンストレーションを見た後に、受講生も「一人一製品」で、牛肉の火入れにチャレンジしました!
一人ひとりが調理工程すべてに携わるのも、レコールバンタンの実習の特徴です
<大切なのは、メンバーの自主性に任せること>
鳥羽シェフ「現在、『sio』の他に、都内に『Hotel’s』、『o/sio』、『パーラー大箸』、奈良に『㐂つね』、大阪に『ザ・ニューワールド』、
福岡に『おいしいパスタ』『o/sio FUKUOKA』の2店舗の計8店舗を経営しています。ウチの会社は、若い人がめちゃくちゃ活躍しています。
怖いシェフが統制している飲食店は、緊張感こそあるかもしれませんが、そこに入っても主体的な学びは得られません。
人生は選択の連続で、スクール選びは重大な決断だと思います。
僕も、論理的な思考ができる料理人を育てることに、全力でコミットしていきます!」と、メッセージ
受講生だけでなく、保護者さまにとっても、鳥羽シェフと直接コミュニケーションが取れ、
レコールバンタンの校風を知っていただける良い機会となったのではないでしょうか
鳥羽シェフお忙しい中、ありがとうございました!