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2024.04.05東京
イベント授業/特別講師/講演会
「ヴィーガンとは、卵、乳製品など動物性食品を一切口にしない完全菜食主義です。
また、白砂糖を取り入れません。生産過程において、動物の骨を使用するためです。
『ハイアット セントリック 銀座 東京』でも、ヴィーガンやグルテンフリーを求める方が増えています。
海外からのお客さまや、アレルギーを持つお客さまのことを考えると、
在学中からヴィーガン&グルテンフリースイーツを知っておくのは良いと思います!」と話すのは、
「ハイアット セントリック 銀座 東京」大澤隆一ペストリーシェフ。
今回は、パティシエ専攻2年次、週3日パティシエ専攻2年次の特別授業をレポート!
在校生(以下メンバーと表記)が学ぶのは、5種類のレシピです。
(手前から)
- (グルテンフリー)シュー生地
- (グルテンフリー)カスタードクリーム
- (ヴィーガン)シュー生地
- (ヴィーガン)ココナッツカスタード
そして、(グルテンフリー)米粉クッキーです。
大澤講師「一般的に、シュークリームは卵を使うレシピなので、ヴィーガンで作るのは難しいです。
ヴィーガンのシュークリームは、ほぼ売っていません」と説明。
だからこそ、ヴィーガン&グルテンフリーで美味しいスイーツを提供できれば付加価値がありますね!
<1. ヴィーガンレシピを考えるときのポイントは?>
では、メンバーがヴィーガンレシピを考えるときのポイントは?
大澤講師「ポイントは、一つひとつ食材の組成を考えること。
例えば、タマゴの組成を考えてみましょう!タマゴは油脂、タンパク質を含みます。
これらを、動物性食品を使わずに置き換えていきます」とアドバイス。
「お菓子に砂糖が入っていれば日持ちします。逆を言えば、砂糖を減らしてしまうと日持ちがしません。
これからの授業で意識してほしいことが1つあります。
<2. ヴィーガンシュー生地のデモンストレーション>
- 鍋に、豆乳、コーンスターチ、グレープシードオイルを入れます。
- 沸騰したら、火をとめて豆乳を入れます。
- 後入れの豆乳が「卵」の役割を果たしてくれます!(A)
- 別の鍋に、水、オーガニックシュガー、トレハロース、塩、グレープシードオイルを入れ沸騰したら米粉を入れます。(B)
大澤講師「米粉のいいところは混ぜすぎても、グルテンが出ないところです」
- 生地を一口サイズに絞ります。
受講生から質問があがりました。
――― 絞るときは、少し高さを出したほうがいいですか?
「そうですね!高さを出すといいと思います。
絞ったあとの“角”は、そのまま残って焼きあがることが多いです。なので表面は軽く整えてもいいですよ」
<3. グルテンフリーカスタードクリームのデモンストレーション>
鍋にバニラペースト、牛乳を入れます。沸騰したら火をとめます。
ボールに、冷凍加糖卵黄、グラニュー糖、ふるったコーンスターチを入れて混ぜます。
大澤講師「コーンスターチは、一気に入れるとダマになりやすいので気をつけて」
講師のデモを見たら、早速メンバーも実習に入ります。
シェフが各調理台を周ってくださるので、疑問点やわからないことも質問しやすいです!
<4. ヴィーガンココナッツカスタード デモンストレーション>
続いては、ココナッツカスタードの仕込みに入ります。
ココナッツミルクとバニラ、水とオーガニックシュガー、かぼちゃピューレを火にかけ沸騰させます。
火を止めて、水溶きコーンスターチを加えて混ぜ合わせ、火にかけポコポコするまでよく混ぜます。
大澤講師「ベーシックなヴィーガンカスタードです。
ココナッツミルクは上下分離しやすいので気をつけて。
コーンスターチを溶く水を、オーツミルクに置き換えてもいいです。
カボチャピューレを入れるのは色付けのため。ココナッツミルクとバニラの風味があることで、
カスタードっぽいニュアンスを出すことができます。ココナッツミルクを選んだ理由は、
味わいとして、わかりやすくうま味が強いから。また、油脂もある程度含まれています!」と一つひとつの材料について解説。
<5. グルテンフリーシュークリームの仕上げ>
最後に、仕込んでおいたグルテンフリーシュー生地×グルテンフリーカスタードクリームで、
グルテンフリーシュークリームの仕上げを行います。
「ヴィーガンシュークリーム」ができあがり!
メンバーも、「1人1製作」。一つひとつの工程に責任をもつことで、実践的スキルを身につけます。
テキパキとクリームを絞りグルテンフリーシュークリームを完成させていきます!
コロンと可愛いグルテンフリー&ヴィーガンシューに、満足そうなメンバーたち。
――― 特別授業の感想は?
「今、『独立開業チャレンジ』という販売実習プロジェクトが進んでいます。
自分たちのブランドを起ち上げ、オリジナル商品の開発も行っています。
なので、グルテンフリー、ヴィーガンのレシピを知れて、すぐに活用できそうです!」と話していました。
授業で学んだことを自分のモノにして、業界の「即戦力」となってください!
【大澤隆一 講師PROFILE】
2004年に専門学校を卒業後、カノビアーノドルチェにてキャリアをスタート。
2006年にフレデリック・スケルターが出店した日本初ペストリーブティックにて、
パティシエとして本格的に就業を開始。そ
の後、NOBU TOKYOのペストリー部門、台湾のペストリーブティック Micasa Dolci Pâtisserieでスーシェフとして活躍。
2012年に台湾から帰国後、ウェディング会社のペストリー部門での企画から制作の役割を担った後、
2014年にジャン・ジョルジュ 東京の立ち上げに伴い、ペストリーシェフに抜擢。
2018年12月より「ハイアット セントリック 銀座 東京」開業に伴い入社し、現職。