栄冠は誰の手に?平成最後の卒業修了制作展『Vantan Student Final 2019』ドキドキの審査会&表彰式に密着★

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2019.03.30東京

イベント

3月3日、学生生活の集大成となるバンタン卒業修了制作展『Vantan student final 2019(以下VSF)』が開催されました!

 

レコールバンタンでは、代官山にあるレーヴ校舎でカフェやレストラン、ケータリングショップをオープン!

あいにくの雨模様でしたが大勢の来場者で賑わいました★

 

▼開催レポートはこちら

https://www.lecole.jp/topics/blog/detail/3634.php

 

VSFではゲスト審査員による審査が行われ、最優秀作品に『バンタンアワード』が授与されます。

レコールバンタンのゲスト審査員は、こんな豪華な方々です!

 

・ピエール・エルメ・パリ日本法人社長 リシャール ルデュさん

・グルメエンターテイナーのフォーリンデブはっしーさん

・日本初フリーランスのメーテル ドテル 宮崎辰さん

 

第一線でご活躍される3人の審査員に、各ショップの代表者がプレゼンテーション!

ドキドキの審査会に密着です!

 

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ピリッとした緊張感に包まれる審査員室…。

トップバッターはカフェプロフェッショナル本科による中華カフェ『Ch C(シーエイチシー)』です!

 

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「失礼します!」と背筋を伸ばして学生が入室してきました。

学生 「日本にもカフェがかなり根付いてきましたが、業態としてはイタリアンやフレンチ、和カフェなどが多いです。そんな中で私達は、中華をベースにしたカフェを考案しました。」

 

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"エビチリのカダイフ巻"

"バルサミコ酢の酢豚"

"杏仁風ティラミス"

など、日本でも馴染みのある中華料理にカフェ風アレンジを加えたメニューとなっています。

さらに1プレートに数種類の料理を盛り付け、中華の特徴ともいえる多皿料理を再現。

 

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学生 「中華料理は調理の際に派手なアクションが多く見られます。そのライブ感をお客様に楽しんでいただけるよう、店舗はオープンキッチンスタイルにしました。」

 

多皿料理で種類を多く楽しみながら、厨房のライブ感でエンタメ性を演出。

コミュニケーションツールとしてのカフェを提案したいというプレゼンテーションでした。

 

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いよいよ試食に移ります。

学生たちは緊張の面持ちです…!

 

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ちなみに今朝、ルデュさんは台北から東京に戻ったばかりだそう!

ルデュさん 「ここ数日中華を食べていて日本に戻ってからも中華で(笑)。でもこのメニューはおいしいです!」

 

審査員室の空気がほっと緩みました。

 

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ここで審査員から質問が!

 

はっしーさん 「看板メニューや名物はあるんですか?」

学生 「黒蜜と山椒を使った豆花(トウファ)というスイーツを看板メニューにしたいと思っています。今はあまり日本に広まっていないので、目玉になりやすいかと思います。」

 

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宮崎さん 「お酒と相性のいいメニューも多そうだと思いますが、置くとしたらどんなお酒を置きますか?」

学生 「中華料理は脂っこいメニューが多いので、ピルスナーなどさっぱりしたビールやワインを置こうと思っています。紹興酒やマッコリも考えましたが、カフェなのでそこは敢えて洋酒を置きたいです。」

 

審査員の質疑応答を終えて、『Ch C』のプレゼンが終了しました。

 

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続いては調理プロフェッショナル本科のレストラン『AER』です。

 

アートをモチーフにしたレストランで、審査会にはモネの名画”日傘をさす女”からイマジネーションを得た料理が登場!

とても面白そうなコンセプトですが、評価はどうでしょうか?!

 

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はっしーさん 「この絵はどういう状況で描かれて、作者のどういう気持ちが込められているかわかりますか?」

思いがけない質問に、学生も言葉が詰まってしまいました。

 

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一気に緊張が高まります…!

ルデュさん 「モチーフとなる絵の見た目にとらわれてすぎて、絵画のストーリーを読み切れていないように感じました。味におけるアートの表現までできているとよかったですね!」

 

厳しい評価ですが、今後ものづくりを続けていく上で欠かせないのがコンセプトを突き詰めること。

今回は詰めの甘さを指摘されてしまいましたが、学生にとっては学ぶポイントが多くあったとも言えます。

気を取り直して前進あるのみ!

 

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この他にも、食べられる花"エディブルフラワー"を使ったケータリングフードショップや、コーヒーをとことん楽しむカフェなどのプレゼンが続きました。

 

「どういったサービスを想定していますか?」「コーヒーが苦手な方へのアプローチ方法は?」など、審査員による鋭い質問も。

それだけ皆さん、審査に熱がこもっています!

 

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そしていよいよ最後のプレゼンに!

ラストはカフェプロフェッショナル専攻の『Regenerate Cafe(リジェネレイトカフェ)』です!

 

「”社会問題と食とデザイン”をコンセプトに、フードロスにプラスのイメージを持たせたいと思っています。」と学生。

 

近年話題のフードロス。

恵方巻きの大量廃棄やインスタ映えだけを目的とした食べ物の廃棄が社会問題となっていますが、そこに切り込みたいとの思いが込められています。

 

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学生 「本来廃棄となる規格外のほうれん草をつかったグリーンカレー、ベジブロスを使ったふりかけなどをメニューとしました。」

カフェのロゴやメニューのデザインも全て学生が考案したそうです。

 

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審査員の皆さんも興味を持たれた様子!

 

はっしーさん 「試食もすごくおいしいし、何よりコンセプトが丁寧に考えられていて学生とは思えないレベルの高さですね!実際にこのお店を出したとしたらメディアからも注目されそうです。社会性のあるネタをきちんとメニューに落とし込めれば人気が出るのではないかと思います!このお店の取り組みがフォーマットとなり、いい意味で他のお店にも転用されて社会ムーブメントの旗艦店として運営できるなら、ものすごく良い取り組みだと感じました。」

 

ルデュさん 「あなたの周りの友人たちは、フードロスに対して興味を持っていますか?何か取り組みはしていますか?」

 

学生 「フードロスについて考えている友達は今のところあまりいないですが、私たちの取り組みが友達など身近なところから広がっていけばと思います。」

 

ちなみにこちらのリジェネレイトカフェから出た廃棄分は、業社の方に引き取っていただき堆肥として役立てられるそうです。 そこまで考えてカフェを運営し先駆者であろうとする学生たちの熱意に、審査員の皆さんも感心しきり。

 

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緊張のプレゼンテーションを終えて、いよいよ審査に入ります!

そして、審査結果は『バンタンアワード』表彰式で発表されます!

 

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そして数時間後...

卒業修了制作の中から選ばれる最優秀作品賞『バンタンアワード』が始まりました。

ファッション、デザイン、コンテンツ、フードクリエイティブの4部門ごとにグランプリが選出されます。

 

レコールバンタンからは、フードクリエイティブ部門に9チームがエントリー!

カフェ、ケータリングフード、レストラン、パティスリーなどジャンルは様々ですが、どのチームもとても完成度が高く、接戦が予想されます…!

栄光のバンタンアワードグランプリはどのチームに輝くのでしょうか?!

 

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それでは早速発表します!

 

<フードクリエイティブ部門> グランプリは…

 

カフェ調理学部 カフェプロフェッショナル専攻

『Regenerate Cafe』!!!

 

フードロスという難しい社会問題に果敢に挑戦し、プラスのイメージを持たせたいという意志が評価されました!

 

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学生 「自分たちが普段使って何気なく捨てている食材も、考え方次第でおいしく生まれ変われることを学べました。お店運営の段取りについても1から取り組んで、勉強になることが多くいい経験になりました。毎年スイーツのチームがグランプリを受賞していたので、自分たちが受賞できると思っていなくて…。自分たちにはケーキの美しさやデザイン性はないけど、コンセプトの部分で評価されたのが嬉しいです!一度は廃棄されたものを提供するという、何も知らない人からすれば「ゴミで料理を作ってるの?」と言われかねないマイナスからのスタートでしたが、グランプリを受賞したことで、フードロス食材でも本来はおいしく食べられることを発信できたと思います!」

 

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審査員より講評コメントをいただきました。

 

ピエール・エルメ・パリ日本法人代表 リシャール・ルデュさん

「おめでとうございます!審査会で学生たちの料理を食べて、様々なチームの熱い思いが詰まった話をたくさん聞けて…久しぶりに感動した1日でした。」

 

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グルメエンターテイナー フォーリンデブはっしーさん

「正直、言うことがないくらい完璧なプレゼンテーションだったと思います。フードロスという目を背けたくなる社会問題に挑戦し、メニュー開発や商品作りなどアウトプットまで一貫して考えられていたこと、自分たちが商品を提供して出たロスを業者さんに回収していただき堆肥にするところまで考え尽くされ、チーム一丸となって頑張ったことが伝わってきました。」

 

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メーテル ドテル 宮崎辰さん

「私がいちばん心に残ったのは、食べ手のことを考えると同時に社会貢献についても考えているところです。ただおいしいだけでなく、ビジネスのことも視野に入れて取り組んでいてチームの熱い思いが伝わってきました。私も普段はお客様とシェフの間にいる立場ですが、作り手と食べ手の思いが通じ合わなければ、ものづくりの観点では自己満足に終わってしまいます。これから学生の皆さんは社会に出ますが、今日を底辺だと思ってください。今日より明日もっといいものを提供して、人を幸せにできる人間になってください!」

 

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グランプリのプライズには、ピエール・エルメ・パリの商品、なんと10万円分!

喜びをかみしめながら商品を味わってくださいね♪

 

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こうして、学生たちの熱い想いが詰まった平成最後の卒業修了制作展『Vantan student final 2019』が閉幕しました。

 

ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました!!

そして学生のみなさん、今日の経験を胸に、社会に出ても活躍されることを願っています!

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