恵比寿の人気イタリアン「Sel Sal Sale(セルサルサーレ)」濱口昌大シェフ直伝。ベジタブルグラタン、チキンの香草パン粉焼きの調理ポイントとは?【レコールバンタンブログ】

このエントリーをはてなブックマークに追加

2021.08.04東京

授業/特別講師/講演会

東京 恵比寿の人気イタリアン「Sel Sal Sale(セルサルサーレ)」

オーナー濱口シェフによる「キッチンオペレーション」授業をレポートします

 

071_210710.jpg

 

キッチンオペレーションは、現場の厨房を想定して調理の流れをつかむ授業

今日は、ベジタブルグラタン、チキンの香草パン粉焼き、ビシソワーズの3品を作ります。

まずは「ホワイトソース」、「ビシソワーズ」を同時進行で仕上げます。

 

<ホワイトソース>

「ベシャメルソース(=ホワイトソース)は、焦がさないように!」と濱口シェフ。

 

021_210710.jpg

 

学生たちは汗をかきつつ、ホワイトソースを熱し仕上げていきます。できあがると…

「みんな、味見して!」と学生たちにチェックをうながす濱口シェフ。

 

理想の味付けとは、どのようなものでしょうか…?

「口に入れた瞬間にうま味を感じられるのが理想です。最初に塩みを感じるようだと、食べ疲れしてしまいます」

 

027_210710.jpg

 

また、同時進行で炒めていた野菜を、グラタン皿に盛り付けていきます。ブロッコリーやナス、ズッキーニなど複数の野菜を使い彩り豊かに

 

 

<ビシソワーズの味付けのポイントは?>

 

017_210710.jpg

 

続いてはビシソワーズ。20分ほど煮込んで、メークインが軽く押して潰れるくらいになったらブレンダーで攪拌し、なめらかなピューレ状にします。

次に、ビシソワーズをボールに入れます。さらに大きなボールに氷を入れ、ビシソワーズが入ったボールを冷やしながら味の調整を行います。

ここでも、重要になるのが味付け。牛乳と生クリームで仕上げていきますangry

 

049_210710.jpg

 

濱口シェフ「シュエした野菜の甘みや、うま味を感じる?最後に塩みがあるとベスト。

コクを強く感じるなら牛乳を入れて。もしもコクが足りないなら少し砂糖を入れてもいいです」とコツを伝授。

 

044_210710.jpg

 

「レストランだと高いブランデーを数滴入れることもあるよ。

ここまでの味付けを現場では1分程でしなくてはいけないので手際よく進めて。

『どう思う?』と逐一クラスメイトに尋ねるのではなく、自分がどう思うのかを早く確立してください。

自分の中に、味付けの判断軸を持って。

そのためには普段から『味の言語化』をしていって」と助言しました。

 

<チキンの香草パン粉焼き>

続いては、メインのチキン香草パン粉焼き。

「調理工程は、皮目をポワレしてさらにディジョンマスタード、パン粉を塗ってオーブンに入れて加熱します」

ディジョンマスタードはパン粉、ニンニク、パセリ、ドライマジョラム、パルメザンチーズ から成り、重層的な味わいが楽しめます

まずは、鶏肉の下処理から。

 

060_210710.jpg

 

「中央の大きな脂肪は、落とします。逆さ包丁で取り除いてください。肉に細かな切り込みを入れろ、という講師もいるかもしれないけれど、

うま味を逃したくないので傷はつけないほうがいいと思います。言われたことをうのみにするのではなく、自分でも考えながら調理してください」

 

073_210710.jpg

 

「塩をふるときは、親指から中指の3本指で持つクセをつけて。高い所からふると均一に落とすことができます」

 

焼く時のポイントは……

「使うのは鉄のプライパンです。皮目をパリパリに仕上げたいよね?

フライパンから若干の白い煙が出ている温度帯をキープして。皮目を下にして焼きます」とアドバイス。

 

091_210710.jpg

 

余分な油が出てきたらキッチンペーパーで拭き取ります。

「この油が上質なものなら他に使う手もあります。

今日使っているのは、ブロイラーの冷凍鶏肉なので油は捨てます。ちなみに日本三大地鶏は?」と、調理しながら問いかけます。

 

070_210710.jpg

 

学生「名古屋コーチン、比内地鶏、薩摩地鶏」

濱口シェフ「徳島の阿波尾鶏も覚えておいて!」

話をしているうちに、肉の周りが白くふっくらとしてきました。

 

086_210710.jpg

 

「トングで皮目を確認して、最後15秒くらい強火にします。あとはディジョンマスタードを塗ってオーブンで仕上げます」と、ムダのない工程を教えました。

学生たちも早速調理に取りかかります。

 

095_210710.jpg

 

109_210710.jpg

 

出来上がり

 

115_210710.jpg

 

参加した学生は「お店で活躍されているので、濱口シェフの技術は信頼できます。鶏肉の処理の仕方や焼き方なども復習していきたいです」と話します。

 

まとめると…

□講師に言われたことを鵜のみにするのではなく、一つひとつの調理工程の「意味」を考えながら動く。

□日頃から、味を言語化することが大事。自分の中に味の「判断基準」を持つ。

 

これらを心がけると、プロの意識も技術力も養われそうです

次の記事を見る

前の記事を見る

よくある質問

オープンキャンパス2018

Instagramバナー

TikTok

イベント情報