ミシュラン一つ星レストラン「Takumi」大槻卓伺オーナーシェフに学ぶ。「フォアグラのポワレ ミートパイ仕立て~季節のとうもろこしを添えて~」【レコールバンタンブログ】

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2021.08.25東京

授業/特別講師/講演会

調理の業界に興味をもつ、飲食の業界への進路を考えている高校生のみなさんのために、

レコールバンタンでの授業の雰囲気を体験していただけるオープンキャンパスが開催されました

 

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今回のイベントの講師は、東京 西麻布にあるレストラン「Takumi」の大槻卓伺(たくみ)オーナーシェフ。

28才で開業した若きオーナーシェフのお店は、ミシュランで一つ星も獲得

 

「33歳です。オープンして4年と少し経ちます。ミシュランで一つ星をとって、3年ほどたちます。今日はよろしくお願いします」


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「小学校に入ったときから料理を始めていました!小さいときから料理人になるという夢が変わったことはありません

和洋中、なんでも作っていました。すべてのジャンルを学ぶことがとても大切だと思います

フレンチですが、お店があるのは日本なので、いかに日本固有の食材をフレンチに応用するかを考えています

 

今回作るのは、お店でも提供している温前菜

「フォアグラのポワレ ミートパイ仕立て~季節のとうもろこしを添えて~」

「イメージができないと思うので、構造を説明しますね。まず、とうもろこしのピューレを作ります

その上に焼いた生地をのせ、中に甘く炊いたレーズン、フォアグラ、パテをつめてポップコーンの粉を添えます

 

ここからは、実際の授業と同様に、講師によるデモンストレーションからスタートsmiley

 

< 1.とうもろこしのソース >

大槻シェフ「焼きトウモロコシではないので、焼き色をつけず火を入れます」と解説
 

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「焼きトウモロコシではないので、焼き色をつけず火を入れます」と解説。

「塩を振るのは、味を決める以外にも野菜の水分を出すためです火が入りやすくなりますsmiley

鍋をかきまわしつつ、全体にバターがいきわたったらブイヨンを足します

 

< 2.パートフィロ >

「パイ生地は何層にもなっていますが、一枚だけを取り出したものが 『パートフィロ』 です乾燥しやすいので取り扱いに気を付けてくださいsmiley


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ハケで、パートフィロの片面に「すましバター」を塗っていきます

生地を「セルクル」と呼ばれる型に入れ、天板にのせてオーブンへ

「オーブンの強さにもよりますが185℃で4分くらい。反転させてさらに4分焼きます

 

講師のデモンストレーションを見た後は、いよいよイベント参加者のみなさんも調理を行います

 

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レコールバンタンのオープンキャンパスでは、一人につき在校生一名がサポートします

こうしたオープンキャンパスに初めて参加するという高校生のみなさんにも安心。

 

< 3.添える「コーン」を炒める >

大槻シェフ「食材を炒めるとき、何の油を使うか悩むと思います!今回はクリーミーに仕上げたいのでバターを使います

塩をふりながら、甘味を引き立たせていきます状態は、シャキシャキが残るくらいまでを目安に

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< 4.フォアグラを焼く >

「フォアグラは、カモの脂肪肝です!中火よりも少し弱い火で焼いていきます。55℃から60℃くらいが理想です
今日、始めてフォアグラを食べる人が多いですか?調理を学ぶ学生は、食べたことのない食材を先に調理することのほうが多いかもしれません!特権ですね

 

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「使うのは鉄のフライパンです。熱伝導率がよく、火が入りやすいです!

白い煙が立つと少し火が強いというサイン焦げるのが怖かったら何度かひっくり返してもいいですよ」とアドバイス

 

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「塩を振るタイミングは、後からです。最初に塩を振ると油と一緒に流れてしまって、どれくらい振ったか分からなくなってしまう!」smiley


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こうして、フォアグラがふっくらと焼き上がりました
味付けのポイントは、コニャックブランデーなどを少しだけ振りかけること
強いお酒特有の香りや風味が、フォアグラのうま味の輪郭を強調してくれるそう
 

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< 5.盛り付け >

すべてのパーツを準備したら、いよいよお皿に盛りつけていきます

 

① 更にスプーンの背を使ってピューレを薄くのばし

  • ② セルクルからパートフィロを取り出します。
  • ③ ②にレーズン、パテ・ド・カンパーニュ、フォアグラを入れます。
  • ④ ①のソースの上に③を置きます。
  • ⑤ 炒めたコーン、ポップコーンをミキサーで粉砕したものを添えてできあがり
  •  

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実習のあとは、大槻シェフと参加者のみなさんとのトークセッション

これから飲食の業界への進路を考えている高校生のみなさんからの質問や疑問に、一つずつシェフが答えてくださいました

 

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――――シェフに求められるスキルってなんだと思いますか?

” 美味しいものを作って、お客さんの要望にいかにこたえられるか ”。

その為には、隣の店ではなく「僕のお店に僕の料理を食べに来てくれてる」という理由を作る必要があります

基礎の反復はもちろんですが、大事なのは、最終的にオリジナリティができること

 

――――オリジナルのメニューが自分で作れるか不安です。

どんなオリジナルの料理でも、まったくの0からスタートではないです

既にあるレシピの組み合わせを自分なりに組み合わせることが、オリジナルの始まり

 

在学中に有名料理を沢山学び、それぞれの料理の特徴を知る

→それぞれをかけ合わせたらどうなるかな?と考えながら試作を重ねることで、

少しずつオリジナルメニューが自分なりに作れるようになります

 

レコールバンタンでは、現役プロが講師だからこそ、

基礎~応用・色々なシェフのレシピまで常にホンモノにふれて、一つ一つ積み重ねていくことができます!

可能性が無限大にある業界だからこそ、うちこむ価値・楽しさがあると思います

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