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2014.05.12東京
授業/特別講師/講演会カフェ実践デビュープログラム
「美味しいエスプレッソには、4つのMが必要です」
と語るのは、篠崎好治講師。
都内に2店舗を構えるイタリアンバール「エノテカバール プリモディーネ」のバリスタです。
『おうちでデザインカプチーノ』(ソニー・マガジンズ)などの著書もある、まさにコーヒーのプロフェッショナル

「4Mの1つ目は、

配合です。
今は『シングルオリジン』(単一品種)が流行していますが、コーヒーはお米と一緒なので、毎年単一だと味がブレる可能性があります。価格と味を安定させるために、豆は混ぜた方がよいでしょう。今日は、この2種類を覚えてください。
★アラビカ種
コーヒーの生産量の8割を占めます。香りが強いですが、病害虫への抵抗力が弱いです。コンビニやファーストフード店のコーヒーに使われています。
★ロブスタ種
強い苦みが特徴。アラビカ種に比べ湿度や病害虫に対して抵抗力が強く、缶コーヒーやインスタントコーヒーに使われています。
保管方法も大事です。コーヒー豆にはオイルが16%含まれていて、水分は1%以下です。油を溶かさないように保管しましょう。放っておくと酸化するので、1週間以内なら冷蔵庫で、10日以上使わない時は冷凍庫で保管しましょう。焙煎器で煎っていくと、水分が抜けて焦げてきます。深く焦がせば焦がすほど苦みが強くなります。早ければ早いほど酸味が強くなります。

豆を挽くことです。グラインドと呼んだりします。

機械のことです。レコールバンタンには、最高級のエスプレッソマシーンがあります。メーカーは色々あるので、機械を知ることも大事です。

バリスタの腕のことです」
続いては、Espresso の美味しさをつくる5つのポイントについて

「1つ目は、クレマ(クリーミネス)。
豆の鮮度を表現しています。豆の鮮度がいいと、クレマの厚みがしっかりしています。
2つ目は、アロマ。
鼻に近づけたときの香りです。
3つ目は、ボディ。
舌にのせた時の液体の質感です。
4つ目は、フレーバー。
飲んだ後の鼻から抜ける香りのことで、チョコレート香、ナッツ香、スパイス香のいずれかが含まれています。
5つ目は、アフターテイスト。
コーヒーには、苦み、酸味、渋みがありますが、渋みはネガティブな味。苦みと酸味のバランスが大事です」
そして、いよいよ機械でエスプレッソを淹れていきます

まずは、篠崎講師のデモンストレーションから!
1)グラインダーでコーヒー豆を粉に粉砕します。
2)粉をすりきったら、「タンピング」をします。
タンパーと呼ばれる道具で、粉の余分な空気を抜きます。
3)ホルダーを、エスプレッソマシーンにはめ、カップをセットして抽出します。
今度は、学生たちの番

今回の理想の抽出時間は25秒。
適量の粉を入れ、いかに水平な状態にタンピングできるかが勝負です

簡単に見えますが、これが意外と難しい



講師が、ストップウォッチを片手に抽出時間を計測します。
「30秒......
」

「私は20秒だった......」
「味はどう?」
とお互いが淹れたエスプレッソを飲み比べ。
渋みが強すぎたり、苦みが強すぎたり......

ぴったり25秒で淹れたコーヒーは、苦みと酸味のバランスが絶妙でした

篠崎講師
「粉の量が多いと、抽出時間が長くなります。最初なので、まずはマシーンに慣れましょう!」
「粉の量が多いと、抽出時間が長くなります。最初なので、まずはマシーンに慣れましょう!」
最後に、篠崎講師がスチーマーで温めたミルクがふるまわれました!
きめ細かく、甘いミルクに、感動する学生。次回はカプチーノの作り方を学びます★
「ミルクは、60~65度くらいが理想。日本の牛乳は、夏と冬で味が違います。夏は、牛も汗をかくのでミルクが水っぽい。つまり、1年中同じレシピだとカプチーノの味がブレてしまいます。エスプレッソも同じ。季節や天気、湿度に合わせて、作り方を変えられるように意識してください」
1杯のコーヒーに、たくさんの技術がつまっていると知った学生たち。
美味しさの判断基準を学んだので、これからは、プロの目線で味わうことができますね
