在学中に、飲食店経営のノウハウが習得できる「独立・開業チャレンジ」!
第1次審査「商品開発計画書」に密着。第2次審査「試食会」に進むのは……?

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2025.06.15東京

イベント

レコールバンタンは、在学中から飲食業の開業準備ができるプログラムが充実しています。
今回密着するのは、「独立・開業チャレンジ」です!

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【独立・開業チャレンジとは】


実際に店舗を出店し、飲食店経営を体験できるプログラムです。

ブランドコンセプトの立案、メニュー開発、原価計算、店舗運営まで、在校生(以下メンバーと表記)自身が

手掛けることで、実践的なスキルを習得することができます!
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5月上旬に実施された、第1次審査「商品開発計画書」の講評&フィードバックの様子をレポートします!

審査するのは、飲食店開業のスペシャリスト・末廣 憲頼講師。
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説明会を経て、全26チームが「商品開発計画書」を提出。
8チームが第2次審査「試食会」に進むことができます!


ちなみに、「商品開発計画書」には
1.なぜ、この商品を作り、売りたいのか?
2.ターゲット
3.競合(ライバル)のリストアップと弱点分析
4.自分の「戦略」策定
5.自分のビジネスが成立すると考えた根拠と理由
6.短時間で商品を魅力的に説明する「エレベーターテスト」の作成
7.「ストーリー」と「コンセプト」から、「今後の自分のビジョン」など、全13項目をまとめる必要があります!


【1. 週5日パティシエ専攻 クワル・ソニーさん、網野愛女さん「Spice Garden」】


「甘いもので脳から、スパイスで心と体に安らぎを」をショップコンセプトに、「スパイススイーツ」を企画。

「共働きで忙しい30~40代女性に、スパイスをふんだんに使ったスイーツを提供し、心と体を労わり安らぐ時間を提供」します。
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末廣講師「結論から言うと……今回は残念です。『商品開発計画書』はよく作れています。
でも、商品が『星形スパイス香る洋梨とスターアニスのタルト』(500円)で本当に良かったのかな?

個人的には、ネパールのスイーツを期待していました。タルトは、ライバルがたくさんいる『レッドオーシャン』。

競争相手が少ない『ブルーオーシャン』も目指せるのに、もったいないと感じました。

 

自分たちの個性を振り切って商品に落とし込めたら良かったんじゃないかな?

独立・開業チャレンジだから、ターゲットは『学生時代、ネパールに行ってまたネパールの味を食べたいと思っている人』

など、振り切って考えて良かったんだよ」
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さらに、ターゲットとなる“ペルソナ”の欲求に応える商品は、自社商品以外にもメッチャたくさんある!と指摘。


――― 評価を聞いた感想は?

網野さん「通過できず悔しいです。和菓子とネパールのお菓子を組み合わせることも考えましたが

思うようにバランスが取れず、タルトという“アンパイ”を取ってしまいました」
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ソニーさん「約3週間で、オリジナリティのある商品を完成させなくてはいけないのが難しかったです」

と振り返ります。


【2. 調理プロデュース専攻3年制2年次・鈴木咲香さん、依田実姫さん「PALETTE」】


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国産野菜を手軽に食べたいと思っている働く 20 代、食生活に偏りのある社会人に向けて
「国産野菜を使ったハンバーガー」を提供する「PALETTE」。

「独立・開業チャレンジ」のリサーチのため野菜農家さんを訪れ、規格外野菜を仕入れるルートも確保したそう。

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末廣講師「リサーチ力が素晴らしい!ただし、自分たちの仮説が上手く機能しなかったなという印象です。

『国産野菜をたくさん使用していて、手軽に食べられる』ならモスバーガーやフレッシュネスバーガーがライバルになります。

インディペンデントなバーガーショップも増えてきています。

 

『商品が美味しそう』だけではビジネスとして成立しません。差別化できるだけの独創性やアイデアを入れてほしかったです。

今回は残念な結果となりました」と伝えます。
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――― チャレンジした感想は?

依田さん「授業で『ハンバーガー』を習い、とても美味しかったので商品化を考えました!
野菜の価格が高騰していることなども調べましたが、『ビジネス分析が甘い』と言われました。

結果は……とても悔しいですが、また来年も応募したいと思います!」
鈴木さん「リサーチやコンセプトを、商品に落とし込み、かつ個性を出すのが難しかったです。

でも、マーケティングの部分はスラスラ書けたので、今後の商品開発に活かせると思います!」


【3.週3日パティシエ専攻 津布楽麻香さん、奈良はる香さん「Fleurir」】


規格外のフラワーや食材を使った「ヴェリーヌ専門店」。
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「美味しくてかわいいから買った。気づいたらサステナブルだった!」をショップコンセプトとし、規格外素材を全面に出さず

季節感あふれる花と、旬の食材を使ったカラフルなヴェリーヌ4種を提供!
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末廣講師「センスは、すごくある!サステナブルでありながら、“押しつけがましく”ないのもすごくいいです」と高評価。

「スマートな分析が出ているけれど、食べ物は頭で食べるんじゃない。

本能的な『うまそう』『美味しそう』が足りていないと感じました。考え尽くされているのでハイスコアでしたが、他のチームとの競合になってしまい、今回は残念です」
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奈良さん「書いているときに、社会貢献とかに寄り過ぎているなとは思いました」
末廣講師「何かが悪いわけではないから、売れるかもしれません。自分たちでポップアップを企画して、売るのもひとつです。

価値のある商品だと思います!」と背中を押します。


――― チャレンジした感想は?

津布楽さん「なんでダメだったのか、正直わからないです。イベントでは、自分たちよりも
評価が高い商品が出るのだから買いに行こうと思います!」
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奈良さん「末廣講師の『サステナブルを大事にしすぎて商品インパクトが足りない』という点は納得です。

ただ、背伸びせずに自分たちの技術で表現できる商品をという考えもあり、着地が難しかったです」


【4.末廣講師にインタビュー。通過チームの勝因は?】


―― 昨年のプロジェクトと比べて、違いはありますか?

末廣講師「今年は、参加できるメンバーのハードルを上げるため、事前の説明会から厳しさを出しました。

『独立・開業チャレンジ』は、参加者の裾野を広げるのではなく、トップ層に向けて、表現できる場を与える場です。

まだ、事業計画書段階ですが、惜しいメンバーばかり。思惑通り、レベルが高いメンバーが応募しています」

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―― 審査を通過したチームは、どういった点が評価されていますか?

「自分がやる意味・初期衝動、ビジネスにつながるマーケティング、具現化である商品が揃っていると、評価されます!

それぞれが単体の“足し算”でなく、“掛け算”になってシナジーを生んでいるのが理想です。

 

あとは、自己分析、自己理解は絶対に必要です。『あなた』にしかできないことを求めています。

もうひとつ、共通しているのは、優等生はきちんと事業計画書を作りあげます。通る人は、さらに『ワクワク感』がのっています!私は投資家目線で、皆さんのビジネスアイデアをみています。美味しいものに投資するのではなく、『稼げるもの』に投資したいと思っています」


――1チーム1チームに、20分ほどをかけて丁寧にフィードバックを行う理由は?

「結果が残念だった人は、何がダメだったのか理解し分析して、次に活かしてほしいからです。

今回出店できなくても、できることは山ほどあります!『ここまで作ったものを試したい!』のであれば、キッチンを借りてポップアップストアを出してもいいし、自分次第です。

 

世の中には、必死で頑張っても報われない努力があります。なぜ、報われなかったのか?頑張るベクトルがずれている可能性があります。真剣に努力することを知らずに社会に送り出すのは、スクールとして無責任だと考えています。

 

なんのために、レコールバンタンに学びにきているのか?時間と授業料を『投資』し、学び、リターンがあると期待しているから。
消費や浪費ではなく『投資』にするためには、自分の強みを知り、それを活かして仕事を考えることが必要です。

『独立・開業チャレンジ』が、自分と真剣に向き合い、自分を最大限にいかすことを考える機会になり得ると思います!」と、エールを送りました。
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第1次審査を通過した8チームは、続く第2次審査「試食会」に挑みます。
「商品開発計画書」に記載したレシピにそって、商品の調理を行います!
どんなフード、スイーツができるのか、期待が高まります。


【講師 PROFILE】
「Riccio d'oro」(リッチョドーロ)オーナー/「SEIAI」フードコンサル 代表
食物アレルゲン 28 品目不使用のジェラートショップ「Riccio d'oro」を経営しながら

飲食コンサルタント、学童保育所の経営、不動産貸付業などを行い多岐にわたって活躍。

飲食店専門経営コンサルでもありながら、自社でも飲食店を経営しているため、現役プレイヤーとして

常に最新で、リアルな情報をまじえ講義を行っている。

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